香川県には東山魁夷美術館があります。
東山魁夷のお祖父さんが櫃石島の出身でご縁があったようです。
奥様のすみさんも何度か櫃石島に来られています。
瀬戸内海はとても穏やかな内海で島がたくさんあります。櫃石島はその中の一つの島です。私の後輩もここで育った人がいます。ニュースが無い時に取材に来ていたようです。ここで小学校の子どもたちのイベントを取材して帰っていく、とのことでした。そして、もし大きなニュースがあれば映らないからそのときはごめんね、と言って帰っていたようです。
東山魁夷美術館は瀬戸大橋が見える所に位置しています。また、美術館の窓からは穏やかな内海がそのままスクリーンのように見えるように設計されています。
ここに来るととても静かでゆっくり時間が過ぎてゆくのを感じます。
久しぶりに来たのですが東山魁夷画伯は50代半ばから精力的になったのではと思いました。60代や70代にもたくさんの作品を遺しています。また、海外旅行にも行かれているのです。
若い頃は自分の目指すものがよくわからなかったようで色々模作されていたように思いました。
もちろん、学生の頃から才能はあるので日展に入賞されてはいたものの実際、方向を決めることになったのは39才の時だったようです。
それから、風景画をどんどん描いていったようでした。
若い頃はドイツに留学して希望に燃えていたと思うのですが、父の容態が悪くなりあと一年の期間を早く日本に帰国することになったり、戦争で召集令状が終戦の二週間前にきたり、両親それから兄や弟と次々と肉親を失い天涯孤独なひとりぼっちになったようです。精神的にもとても大変な時期だったのではと思います。そのあとに父親が画家の娘さん、すみさんを紹介されて結婚したようです。
若い頃は色々な出会いと共に別れもあるので色々なことを思ったり感じたりする時期でもあると思いました。
東山魁夷の作品を観ているととても穏やかなそれでいて何かとても神秘的な世界を感じます。年を重ねていくに従って深みのある絵になっていたようにも見えます。
色は緑や青が多いですがとても色使いが綺麗でそこにいるだけでホッとするような何か行ったことのあるような夢で見たことがあるような不思議な気持ちになります。
坂出駅からバスも出ているので一度見に来る価値はあると思います。
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